
県「観光局」新設へ
大型会議施設整備:沼津駅北口に構想
県は静岡空港の開港(平成二十一年三月)を一年後に控え、コンベンション(大規模会議・大会)と観光客誘致を強化するため、新年度に「観光局」を新設するとともに、国内、就航相手国との空港需要を掘り起こす担当理事(部長級)を置く方針を固めた。コンベンション誘致では新年度にJR沼津駅北口への大型施設整備構想の具体化に踏み出す見通しとなった。
観光局は産業部に設ける。通常の部内の局と異なり、総務部の防災局、県民部の環境局などと同格の外局となる見込み。これまで産業部の観光コンベンション室が担ってきたが、コンベンション、観光客誘致に庁内を横断して対応できるように組織と機能を拡大強化する。
企画部に置く空港需要担当理事の下部組織は国内担当と、韓国や中国、台湾、香港などの国別に分ける考え。それぞれ複数のスタッフを置き、一人は各国の出身者を任期付きで配置する方針。「開港前後は需要拡大に特に力を入れる必要がある」(石川嘉延知事)ためで、開港後、空港運営が軌道に乗るまでの三-五年程度の臨時的な組織を想定している。
観光局がコンベンションと観光客受け入れ拡大や受け入れ体制整備の役割を担うのに対し、空港需要担当理事は就航相手国からの乗客受け入れ促進だけでなく、本県から相手国への送り出しの増加に努めることになるとみられる。
大型のコンベンション施設は静岡市にグランシップ、浜松市にアクトシティ浜松があるが、東部は空白だった。県はキラメッセぬまづなどが建つJR沼津駅北口の県と沼津市の公共用地(合わせて二・二㌶)の一画に、国際会議などが可能な大型コンベンション施設を備えた高層ビルの建設を構想。「グランシップやアクトに匹敵する施設」(石川知事)とし、三千人以上が収容できる空間が想定されている。
民間資金を導入する手法を採り入れた基本構想を本年度末までに策定する。早ければ新年度にも参加企業を募り、平成二十四、五年ごろにも開業させたい考え。高層ビルにはコンベンション参加者のためのホテル機能も必要になるとみられる。
県東部地域コンベンションビューロー会長の後藤全弘沼津商工会議所会頭は「できれば二十五階以上のホテルとし、東部のシンボルタワーにしてもらいたい」と期待を寄せる。
(静新平成20年1月元旦号)
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