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第2章ー5

Q5「箱ものづくり」より「人づくり」一市民意識の転換とは?

 

A5

①薄れた「箱もの」への期待一年金,福祉,教育等の"人づくり"へ一

市民,住民の関心も変わっています。公共事業,「箱もの」に対する住民の期待感,何でも公共事業なら大歓迎するという評価は薄れて,逆に「箱もの」づくりが,地域の環境破壊の元凶だとか,無駄な事業だという見方が広がっています。市民,国民の関心は,「箱もの」作りより,年金,福祉,教育など人づくり,安心作りに向かっていると言えるでしょう。大規模な公共事業,「箱もの」作りで市民の共感,支持を受けることが出来なくなっていると思います。しかし,行政や議会には,公共工事でストックが形成されることより,地元に国の金が流れることが公共事業の目的だと言う意識がまだ根強いだろうと思います。

 

②「箱もの」一自民党総裁選挙から消えた高速道路。新幹線,空港等の以前の花形公約

自民党の総裁選挙でも,面白かったのは,時代の転換を示している3人の候補の選挙公約でした。「美しい国」,「消費税引き上げ」,「地方の再生」などのスローガンはありましたが,その中に高速道路,新幹線,空港など10年前までは総理総裁の花形公約であった国土総合開発を推進しますと言う公約がまったく見えなかったことです。確かに,低成長,成熟経済の下,経済社会構造の転換が顕著になる中で,国民の関心は,「箱もの」づくりの公共事業より,年金,介護,健康,教育と言う福祉や人づくりに向いているのです。国土総合開発法という戦後を作ってきた制度,計画も終焉して,公共事業を推進し,国土開発の骨格を形成する制度,政策にも大転換が進んでいますが,いま一つ国民の関心は乏しいようです。確かに今,「箱もの」づくり,公共事業優先の地方政治も転換期にあります。

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第2章ー4

Q4おざなりの住民参加,情報公開の現状は?

 

①建前だけのお座なりの情報公開,市民参加

建前では,住民参加,情報公開の仕組みが生まれていますが,地方自治体では本当に住民参加,情報公開が進んでいるのでしょうか。民主主義の原則に従った適切な住民参加,情報公開が進んでいるのかどうか,市民の疑問は消えません。行政,議会は建前では,住民参加,情報公開を積極的に進めるといっていますが,現実には,住民参加が行政への反対運動,抵抗運動として行われ,また,情報公開は,行政や議会にとって都合の悪いことを暴き,攻撃する手段として使われているという現実から,本音では,お座なりの住民参加,情報公開しか認めず,つとめて住民参加や情報公開を避けようとする意識が強いことは否定できません。

 

②「百戦百敗」の住民投票

とくに,公共事業をめぐる騒動では,事業の是非を住民投票で決めろという市民の声に対しては,地方自治,民主主義の仕組が市議会で十分に機能しているから,住民には複雑な利害を判断する能力がないからという理由で,住民参加を拒否してきているのが現実です。住民投票を求める市民運動はこれまで百戦百敗であり,建前だけの住民参加に終わっているようです。紆余曲折した四国,吉野川河口堰をめぐる住民投票は,それに一石を投じましたが,住民の意思を尊重するという旧建設省のせっかくの姿勢も,治水利水という国家の意思決定に,限られた利害しか有しない地域住民が立ち入るのは問題だという本音の中では,住民参加は建前で終わってしまっているようです。

第2章ー3

Q3消えない談合体質とは?

A3

①またまた発生,年中行事の談合事件

その典型は自治体での談合行為の横行です。確かに,公共の事業では,土木建築工事に限らず,公共が関与する仕事にはすべて,談合によって仕事が分配されるのは,当たり前のことだと認識されてきました。官庁契約に関する制度も運用も,建前と本音を使い分けて,政治政策は,業者が談合しやすい仕組みを準備してきました。誰もが,日本のビジネスでは官製談合が当たり前と言う認識だったでしょう。その原理原則は,既得権を認めて,仕事を公平に分配すること,フェアなシェアを維持することであり,競争を前提にした機会の公平を図る,フェアなオポテユニティーという欧米流の原理原則とはかけ離れていました。何よりも仲間内の公平な分配調整が大切だったわけです。

 

②百年一日の談合対策

10年前のゼネコン汚職が事態を大きく変えたかに見えました。知事や市長が逮捕され,政・官・業の癒着による官製談合は,国際的な批判を受けて,国際公約からも,談合を防止せざるを得ず,いやいやながらも,2001年に「公共工事入札契約適正化法」,2002年には,「官製談合防止法」まで作られて,契約プロセスの透明化,不正防止などの措置が決められて,表向きは,官製談合はやめたはずでした。独占禁止法も強化されて,罰則も強くなり,談合はやりにくくなったはずでした。しかし,施策は建前だけだったのでしょうか。最近でも,大手ゼネコンが談合をしないと表明している中で,福島県等で典型的な中堅ゼネコンの官製談合事件が発生し,改革派の知事までが談合に不明朗に絡んだと,辞職する騒ぎが起きています。

 

③福島県等の事件は氷山の一角,一罰百戒

世の常識では福島県,和歌山県等の事件は氷山の一角,一罰百戒の措置であり,どの地方自治体でも多かれ少なかれ,同じような構造が存在していることは常識です。国から,都道府県,さらに市町村になればなるほど,どの市町村でも,談合体質,利権構造は行政にしっかり定着しているといっていいでしょう。福島県の談合事件は,岐阜県の公金横領で前の知事が糾弾されたと同様,福島県が利権の王国化した県政だとして,旧い体質が幅を利かす自治体の右代表として摘発された談合事件で,出るくいが打たれた典型的な一罰百戒であると思います。

 

④「談合」は江戸時代以来,連綿と続いている仕組み

確かに,談合は,街中に談合坂という地名が見えるように,江戸時代以来の連綿と続いてきた仕組みであり,日本社会,日本のビジネスには不可避な行為なのであって,議員,首長の役目はいかにして,利権の分配を公平に行うか,いかにして談合を適切に進めるのかにあるといってよいでしょう。談合は,歴史的に作られてきた,日本の経済社会の宿痾()=持病と言ってもよいでしょう。旧い体質が残る地方都市では,その利権構造,談合体質を本当に変えられるのでしょうか。首長や議員さんたちの意識がほんとに変わるかが問われるのです。最近中国でも改革解放後約20余年汚職が続発しています。政治が安定していると官と民の汚職が発生するのは古今東西を問わずどこの国でも同じようです。

第2章ー2

Q2癒着した政・官・業の利権構造とは?

A2

①利権の巣になったのか地方都市

地方自治体の利権構造,大きな利権から小さな利権まで,公共工事の受注から交通違反の揉み消しまで,がんじがらめの談合組

織が形成されていて,利権の分配は,当たり前の議員の活躍分野ですし,それが議員の仕事だという意識があるようです。市民もそう思っているし,違反建築でも何でも,無理難題を議員さんに頼む姿勢が普通のことです。議会とは,その町の利権の分捕り合い,分配する組織ではないのかとも思われる程です。中央政界では,財政再建から,公共事業を削減し,効率化,重点化を進めるといいますが,中央政界では公共工事の削減を唱える民主党,公明党までが,地方都市では,地方利権を維持するために,何が何でも国から金を引き出すことが肝心だと,無駄な公共事業でも,どんどんやるという姿勢を示しているようです。

 

②ギルド社会か,政・官・業の癒着構造

,中央省庁にも利権の配分構造が機能し,道路,港湾,農業と公共事業を分割して,利権を分け合うために,各省各局で,族議員を中核とする利権構造が定着していていました。利権を公平に配分する政官業を一体とした,談合社会,ヨーロッパの中世の同業者組合のような,ギルド社会が存在していたのです。ギルドの親分に選良,代議士がなり,道路は誰先生,下水は誰先生というギルドの親分が暗黙に存在し,公共事業の配分には天の声が発揮されて,談合を仕切っていた事実は否定しがたいでしょう。政策立案の中央組織より公共事業の執行が役目の地方自治体では,・大小の利権を巡って,政治・行政・業界が,さらに密接に結びついています。利権構造,談合体質は中央より根強いと思います。

首長や古参議員が親分役になる利権ギルドかもしれません。正直に公共事業を巡る問題を見てみましょう。

第2章ー1

第2章「地方都市は旧い体質の残る自治体を脱却できるか?」

 

Q1旧い体質の地方都市が抱える問題点はなにか?

A1

①地方都市に未だに残る旧い体質

地方都市には,本当に地方自治,民主主義は確立しているのでしょうか,地方自治体の実際を見ると,なお問題があるように思えてなりません。中小都市には,相変わらず,旧い体質が目立ち,政官業の癒着した利権組織の色合いを脱していません。20074月には地方選挙がおこなわれますが,利権確保のための選挙ではなく市民を代表する選挙になるのか,21世紀に地方分権,地方の自立が進むのか,本当の地方自治は生まれるのでしょうか。地方都市が,なお残る旧い自治体の体質を脱し,利権の巣をどう改革するのかが問われています。公共事業も,ただ,地元に金が流れればいいと,地方利権の確保と分配だけで論議されてはいけません。少し,地方都市の抱える問題を見ていきましょう。

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