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第5章ー1-2

③「開かずの踏切り」と踏切事故の多発

 

1)着工準備中の沼津駅高架化事業

全国の連続立体交差事業は,2005年までに,静岡駅や浜松駅など完成箇所が123箇所,施工中が53箇所,着工準備中が,17箇所,この中に沼津駅高架化事業が含まれています。2001年までに,総事業延長375キロメートルが完成し,除去した踏切りは1,185箇所になっており,都市においては,道路交通にも,鉄道輸送にも、大きな成果を上げています。

2)ピーク時に40分の「開かずの踏切り」がある

しかし,ピーク時に40分以上閉まったままの,「開かずの踏切り」は,まだまだ東京都を中心に500箇所,「ボトルネック踏切り」は1,000箇所もあるとされており,多発する踏切事故(2003,431件の踏切事故,141名の死者),社会問題化しています。1時間に50分も閉まる「開かずの踏切り」に対して,抜本対策として,施工者の拡大による「連続立体交差事業」を促進し,速攻対策として,遮断時間を短縮する「賢い踏切り」の導入と踏切り制御システムを推進することにしており,予算縮減のなかで,費用と時間がかかる連続立体交差事業に限らず,もっと効率的な対策を進めようとしています。

 

④踏切り改良と連続立体交差事業との両輪

 

平成17年度(2005年度)の「連続立体交差事業」箇所は,全国で62箇所(新規着工準備採択4箇所),立体交差される踏切りは,700箇所,予算額は,1,694億円,(対前年度比1.00)が計上されており,平成18年度予算では,社会問題化している,「開かずの踏切り」等,緊急対策が必要な踏切りについて,踏切り実態調査の総点検を踏まえて,歩道橋等の速攻対策と連続立体交差事業を車の両輪として踏切り対策を緊急かつ重点的に実施することと計画されています。事業費が多額になる連続立体交差事業を拡大することは難しいことから,効率的な歩道橋などの速攻策が主体になろうとしています。

 

⑤辛うじて採択された沼津駅鉄道高架化事業

 

1)本来なじまない「連続立体交差事業」

沼津駅付近の鉄道高架化事業では,幹線道路は,三つ目ガード(国道414号線)・中央ガード(県道),幟道ガード(沼津市道),平町一色線(沼津市道)4本が,鉄道と交差していますが,平町一色線以外の3路線は,既に鉄道の下のガードで立体交差しており・採択基準の道路と鉄道と平面交差していると言う定義には当たらない、中途半端な立体交差が存在しています。既に立体交差になっており、本来は「連続立体交差事業」にはなじまないものです。

2)「六事業」はあわせて一本

しかし,都市交通の円滑化ばかりでなく,市街地の整備,都市の発展と言う視点から,土地区画整理事業などの鉄道周辺の都市整備の関連事業を含めて一体として,公共性のある「連続立体交差事業」として認められたものです。このような大規模な改築の予定のある既設の立体道路(ガードの地下道)も踏切りとみなすとされて、この考えで、辛うじて,沼津駅鉄道高架化事業が国庫補助対象事業に採択されているものと思われます。「連続立体交差事業」のあり方からすれば,採択の順序はかなり低いものだと思います。

3)静岡県は「逃げ腰」

沼津駅鉄道高架化事業は,静岡県が事業主体になっていますが,今回、制度が改正されて,今年度からは,県庁所在都市,それに準ずる人口20万人以上の都市も認められたことから,人口20万人をようやく超えている沼津市が施行主体になることも可能になっています。事業主体としての意識が希薄で,事業から「逃げ腰」の静岡県は,沼津市が施行主体になることを,期待しているのかもしれません。今のままでは,将来,最終的には,沼津市がすべてのリスクを負うことになりかねません。

 

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